究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!トーキングモジュレーターの設定


2つのアナログフィルターを内蔵し、それらを個別に細かく設定することのできるSonuus Wahoo
前回、多彩すぎるモード設定をご覧いただきましたが、今回はシンプルです。

トーキングモジュレーターというエフェクトがあります。ペダルを踏むと、ギターがしゃべっているような音になるエフェクトですね。実はあのエフェクト、2つのフィルターを組み合わせることで作ることができるのです。
Wahooの設定を通して、ワウペダルとは違うトーキングモジュレーターの仕組みを少しだけご覧いただきます。

しっかりとした母音の音を作成するには、Wahooの2つのフィルターを使用し、それぞれの母音の持つ周波数を作る必要があります。次の表には、母音を作るためのフィルターのスタンダードなカットオフ周波数の設定を載せています。
これらはあくまでも出発点で、ご使用の楽器等に合わせて周波数やQを微調整することでさらにはっきりとした母音を発声させることができます。また、片方をバンドパス、片方をローパスフィルターに設定することで、さらにバリエーションが得られます。
使い方:例えば、フットペダルによって「ええ」から「ああ」へと発音させたい場合、freq-loを「ええ」に、freq-hiを「ああ」にすることで、ペダルの手前で「ええ」奥で「ああ」と発音させられます。

これだけです。こんな簡単な設定で、普通のフィルターペダルではなかなか作ることの難しいトーキングモジュレーターの設定ができてしまう。もちろんさらに微調整をすることもできます。
この圧倒的なフレキシビリティ。これこそ、Sonuus Wahooなのです。
ただいま即納可能!しかもポイント10倍です!
 

究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!多彩なモード設定編!


圧倒的に多彩な音を作ることのできるフィルターペダル、Sonuus Wahooの使い方をご案内するコーナー、前回はFilterの調整をご覧いただきましたが、今回はWahooの多彩なモード設定をご覧いただきます。

WahooのModeコントロールは、他のLevel、Filterとは少し違った制御をします。Wahooの2つのフィルターは、それぞれ個別にモードがあり、ペダル、LFO、エンヴェロープ、ピッチから選択できます。それらは2つのフィルターそれぞれ個別に設定でき、違ったモードを選択することもできます。どちらのフィルターのモードを設定するかは、Filterボタンで切り替えることできます。
Modeノブをプッシュすることでモードを切り替えることができ、▲・▼ボタンでそれぞれのサブパラメータを選択し、Modeノブを回すことでそれぞれの調整ができます。サブパラメータは、それぞれのモードごとに分けられているため、選択したモード以外のサブパラメータが他のモードに影響することはありません。
2つのフィルターが同じモードのとき、2つのフィルタは影響し合い、ヴォーカルのような音を作ることも出来ます。そして、それぞれを別のモードに設定すれば、面白い効果を得ることもできます。
※このノブで設定できるCustomモードはカスタムパラメータです。この項目は他の4つとは違う役割です。

  • Pedalモード

Pedalモードでは、スタンダードなワウペダルのように本体のフットペダルを用いたフィルター
コントロールや、MIDIコントロールによるオペレーションが可能です。
サブパラメータを下図に示します。

LFOモードでは、内部の低周波発信器(LFO)でフィルターのカットオフをコントロールします。
LFOのスピードは正確に制御することができ、さらにMIDIシーケンサーと同期させることもできます。



下図のダイヤグラムは、ShPサブパラメータで設定できるLFOシェイプの例です。ランダムシェイプは、サイクルごとに毎回違った波形になります。
1サイクルはBPMとdivサブパラメータによって決定されます。


trapezoid の波形は、細かな設定が可能です。次にその例を載せています。
Wahooではtrapezoid シェイプはramp upとrapm downパラメータで設定できます。これは波形の左側と
右側にあたります。このとき、trapezoid シェイプの1サイクルを100として設定します。そのため、
ramp upとramp downの合計が100を超えることはできません。
また、ramp upとramp downの合計が100未満の場合、余った時間は2等分され、それぞれtaで表される
時間となります。


trapezoid シェイプでは、スクエアウェーブ(ramp up、ramp down共に0)やトライアングルウェーブ(ramp up、ramp down共に50)、saw-up(ramp up=100、ramp down=0)、saw-down(ramp up=0、ramp down=100)をはじめ、様々な波形を作ることができます。



tyPサブパラメータは、LFOのクロックタイプを設定できます。
クロックオプションは、bPMサブパラメータで設定したテンポ(tPo)、フィルター2をフィルター1とシンクロさせる(-F1)、フットペダルを前後させて設定するタップテンポ(tAP)、bP.hとbP.Lで設定した間で、フットペダルのポジションによりテンポを設定する(PEd)、MIDIクロックとシンクロさせる(Syn)の設定が可能です。
テンポはbpm(beats per minute)で表現されます。サブパラメータのbPM、bP.h、bP.Lは10〜999までの値で設定できます。さらに速い、または遅いテンポ設定が必要なら、divサブパラメータを設定します。
divサブパラメータは、tyPで設定されたクロックソースのテンポに対する倍率を設定できます。
例えば、フィルター1のtyPがtPoに設定され、bPMが120、divを2に設定、そしてフィルター2のtyPを-F1として、divを1/2にした場合、フィルター1は240bpm、フィルター2は60bpmで動くことになります。
フィルター2をフィルター1とシンクロさせる設定(tyPを-F1)とし、PhAパラメータを使って2つのフィルターの位相をオフセットさせることができます。PhAが0の時、フィルターは同じ動きとなり、32に設定すると逆の動きとなります。0と32の間の設定では、2つのフィルターの動きがずれた動きになります。
下図に、16と32に設定した場合の例を示します。


  • エンヴェロープモード

エンヴェロープトラッキングモードでは、下記のサブパラメータがあります。

エンヴェロープトラッキングモードでは、フィルタのカットオフ周波数をシグナルレベルでコントロールします。つまり、入力信号の音量の上下に合わせて、フィルターのカットオフ周波数が上下するという仕組みです。
SEnはセンシティビティを調整するサブパラメータです。このパラメータで、インプットシグナルに対してどの程度追従するかを調整できます。高くすると、小さなピッキングタッチの違いでフィルターをコントロールすることができ、低くすると強く弾いたときにのみフィルターをかけることができます。
AttとdECは、音量の上下に対し、どの程度速く追従していくかの設定で、レスポンスの調整ができます。
Punは、新しい音が入力された時にフィルターのレスポンスを増大させる設定で、簡単にパンチの効いたダイナミックなサウンドが得られます。特にSEnとdECが低く設定されているときにより強い効果が得られます。
ご注意:センシティビティは、接続する楽器の違いに合わせて設定することもできます。例えば高出力のベースと低出力のベースでは、センシティビティの値を変更しないと同様のエフェクトが得られなくなります。しかし、楽器間の調整については、このパラメータよりも、カスタムモードのグローバルSEnパラメータで設定されることをおすすめします。

  • ピッチモード

ピッチモードでは、以下のサブパラメータを調整できます。

ピッチモードは、tyPサブパラメータでピッチトラックとピッチベンドによるモードを選択できます。
この効果は、Sonuus独自の正確なピッチ検出と高速トラッキング技術によるものです。

ヒント:ピッチトラッキングは、モノフォニック(単音)の技術ですが、Wahooでは和音を弾いてもご使用いただけます。その際、Wahooはドミナントノートを検出し、そのピッチをトラッキングしてフィルタをコントロールします。よりクリアにピッチトラッキングを行いたい場合は、単音でのプレイをお試しください。

ピッチトラックモード(trA)は、Wahooのフィルターのカットオフ周波数を、プレイするピッチによってコントロールするモードです。パラメータは、ピッチを変えたときにどういう動作をするかを設定します。ピッチトラッキングは、FrEサブパラメータによりプレイした音程からオフセットさせることができます。FrEの値がプラスなら最大4オクターブ上まで、マイナスなら最大4オクターブ下までの範囲で設定可能です。他の2つのパラメータは、フィルターセットアップのfreq-hiとfreq-loによりコントロールされます。
ピッチトラッキング周波数は常にfreq-hiとfreq-loの間の値となります。つまり設定した周波数の範囲内であればピッチに合わせてフィルターを可変できるということです。(シンセサイザーのキートラック設定に似ています。)
このピッチトラッキングモードは、シンセのような音をはじめ、様々な音を作ることができます。
例えば、ローパスフィルターを使い、倍音成分をあえて除去し、楽器の基音のみを出力するようなこともできます。フィルターのサブパラメータ、ShPがLinに設定されている場合のみ、どの音域でも正確なトラッキングが可能です。他のセッティング(Lo9〜Hi9)の場合、プレイに対してフィルターが追従するポイントを設定できます。そうすると、予測の難しいさらに変わった音を作ることができます。
ピッチベンドモード(bEn)はピッチベンドをした際にフィルターを動かすモードです。
フィルタを最大まで動作させるためにどの程度ピッチベンドが必要かを、S.tnサブパラメータの1〜36半音の間で設定することができます。楽器に合わせて設定してください。
設定する値が大きすぎると、どれだけピッチベンドしてもフィルターが動かない場合もあります。大きな値は、例えばピッチシフトペダルに合わせてフィルターを動かす場合や、トレモロブリッジ、ボトルネックなどを使う場合に使用します。ピッチベンドの両端は、freq-loとfreq-hiによって設定されます。ベンドの基準点はrEFサブパラメータにより設定できます。ベンディングを行う前は、基準点はフィルターのカットオフ周波数となります。
例えば、基準点(rEF)がBottomに設定されていれば、ベンドを行った際にフィルターのカットオフ周波数が下がります。ピッチベンドで音程を上げると、フィルターカットオフ周波数はfreq-hi側に動きます。
基準点の設定による動きについては、下図を参照してください。

ヒント:ピッチトラッキングは、ギター、4弦ベース、5弦ベースの中からご使用の楽器に合わせて設定できます。

 
今回は少し複雑だったかもしれません。しかしSonuus Wahooの機能を掌握するためには避けることはできません。
次回は、トーキングモジュレーターとして母音を発声させる設定をご案内します!

究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!Filter調整編!


非常に詳細に、様々な音を作り上げるSonuus Wahooレベルの調整に続き、音作りの根幹をなすフィルターの調整をご案内します。

WahoのFilterパラメータは、全てWahooの2つのフィルターごとに独立して設定することができます。
どちらのフィルターのパラメータを設定するかは、Filterボタンで切り替えることができます。
フィルターの選択、パラメータの調整、それらを組み合わせた設定など、柔軟に音作りを行えます。


freq-hi, freq-lo:それぞれのフィルタカットオフ周波数は、Hzの単位で表示されます。
カットオフレンジは10Hz(一般的なヒトの可聴域より低い値)から4000Hzまでの間で設定できます。
999Hzを超えた値については、kHzの単位で表示されます。(例えば、2500Hzの場合2・50と表示されます)

  • リバースフィルターの作り方

Wahooでリバースフィルターを作るのはとても簡単です。freq-hiの値をfreq-loよりも低く設定すればリバースフィルターになります。
hiとloは、モジュラーポジションのことです。フットペダルを奥に踏み込んだ状態、(エンヴェロープフォロワが最大の状態)で、hi側の値が使われます。hiとloに設定する数値自体が高いか低いかは関係ありません。

shape:音には、様々な周波数が含まれています。フィルターは、それらの中から特定の周波数を除去し、特定の周波数を強調することができます。最もシンプルで有名な物は、ローパスフィルターです。
ローパス、というのは、音声がフィルターを通った後の波形から名付けられています。ローパスフィルターは、高周波数域を削除し、残りの周波数帯を通します。そして、この削除されると設定した周波数のことを、カットオフ周波数、またはfcと呼びます。
Wahooのフィルターはローパス、およびバンドパスフィルターとして機能します。バンドパスフィルターは、指定された周波数帯を除く帯域を削除し、指定された周波数帯のみを通すフィルターです。
下図に、ローパスフィルターとバンドパスフィルターのダイヤグラムを示します。バンドパスフィルターにおける中心周波数はローパスフィルターのカットオフ周波数と同じで、どちらもfcとして表されます。


※カットオフ周波数を超える周波数帯の音がすぐにゼロになるわけではありません。カットオフ周波数を超える曲線の傾きはフィルターロールオフと呼ばれる、フィルターの特性の1つです。ロールオフは一般的にオクターブごとにdBで測定され、Wahooのローパスフィルターの場合は、オクターブごとに24dBのロールオフとなります。バンドパスフィルターは、fcの両側でオクターブあたり12dBのロールオフです。つまり、ローパスフィルターはバンドパスフィルターよりもfcの周波数を除去する際に高い効果を発揮することが分かります。
カットオフ周波数周りの波形におけるもう1つの特徴は、Qというパラメータ(またはレゾナンス)によるものです。Qの値が高くなると「ピーキー」なフィルターとなり、カットオフ周波数でのゲインが高くなります。Wahooにおいて、Q値を最大に設定すると、信号が入力されていなくても自己発振をさせることができます。
多くのフィルターエフェクトとは違い、WahooはフィルターのQ値を、Q-hiとQ-loのパラメータによってカットオフ周波数の値に合わせて自在に可変させられます。これにより、フィルターのキャラクターを自在に調整でき、またヴィンテージフィルターエフェクトの特性も簡単にエミュレートできます。


ローパスフィルターとバンドパスフィルターの違いは、バンドパスフィルターは音にいろいろなキャラクターをつけることができますが、ローパスフィルターはオリジナルサウンドのローエンドをそのまま維持していることにあります。
curve:カーブを変えることは、フットペダルのフィールやエンヴェロープトラッカーのレスポンスを変えることに繋がります。例えば、フットペダルでフィルターのカットオフ周波数を制御するエフェクターを考えてみましょう。通常、フィルターのカットオフは、フットペダルの動きによってfreq-loからfreq-hiの間を直線的に可変します。最小のフィルターカットオフはフットペダルを手前に起こした状態で、奥に踏み込めば最大のフィルターカットオフとなります。フィルターのカットオフは、このフットペダルの2つの位置の間を結んだ直線上の値を動いて制御されます。
Wahooは、この「直線的な動き」を、次に示す曲線の中から選択することができます。


この設定により、これまでのアナログフィルターよりも細かなコントロールができます。
もし、loカーブを選択すればフィルターカットオフはペダルが奥に倒されるにしたがってより速く可変するようになります。hiカーブなら、逆にフィルターカットオフはペダルが手前側になるにつれて速く可変します。
少し複雑に感じるかもしれませんが、loとhiがどう動くのかを覚えるには、loカーブはfreq-lo付近での動きが遅く、hiカーブはhi付近での動きが遅いと考えると分かりやすいでしょう。そして、数値が高くなればなるほど、つまりlo9の方がlo1よりも強い効果となる、ということです。
分かりやすいようにペダル制御による例を載せていますが、これはLFOやエンヴェロープ、ピッチの制御時でも変わりません。このパラメータは、音をより理想に近づけるための微調整につかうものなので、あまり迷いすぎないでください。

Wahooをヴォーカルのような音を出すトーキングモジュレーターにするためには、2つのWahooのフィルターを同時に制御する必要があります。(つまり、2つのフィルターを同じモードに設定するということです。)
こうすることで、声を出すときに声帯が共鳴するような効果に近い動きを作ることが出来ます。

次回は、さらに多彩なモードをご覧いただきます。
Sonuus Wahooは即納可能!

究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!Level調整編!


圧巻の機能性、強力なサウンドを実現するSonuus Wahooプリセットの操作の次は、ついに音を調整していきましょう。まずは大切なレベルの調整です。

LevelパラメータはWahooのインプットとアウトプット、およびそれぞれのフィルタについての調整ができます。


Wahooのシグナルフローは以下のとおりです。


drive:Wahooは暖かな音色のアナログフィルターを搭載しています。
フィルターに入力される信号のレベルが高くなると、フィルターサウンドに歪みが加わり始め、倍音成分が強くなります。driveを下げればよりクリーンなサウンドとなりますが、下げすぎるとノイズが出る場合があります。
ノイズを低く、また暖かいサウンドのためにはある程度高く設定する必要があります。逆に高すぎると今度はファズのような音となるので、お手持ちの機材や環境に合わせて調整してください。
filt mix 1/2:このパラメータはフィルターミキサーを調整するものです。
Wahooの2つのフィルター、フィルター1とフィルター2のバランスを調整できます。
パラメータ値が0のときはフィルター1、100のときはフィルター2のみの出力となります。
dry/wet:このパラメータはWahooのインプットから入力される楽器の信号と、Wahooのエフェクトを通った音のバランスを調整するものです。
値が0(Dry)の時にはWahooの出力はバイパスされ、エフェクトはかかりません。100(Wet)の時にはWahooのフィルターエフェクトを通った音のみが出力されます。
お使いの楽器の特性をより強調したい場合に調整すると効果的です。例えばベースにおいて、エンヴェロープフィルターにドライシグナルをブレンドすると、音のアタックを残すことができます。
output (out):一般的に、アウトプットレベルはエフェクトバイパス時の音量と差がないように設定します。
アウトプットレベルをバイパス時よりも高くすると、シグナルがブーストされ、例えばチューブアンプをブーストしてオーバードライブを得たりすることが可能です。アウトプットレベルを高く設定すると、出力段で軽い飽和感のあるサウンドが得られます。この飽和感により、余計なクリッピングを気にしたり、プレイングが難しくなってしまうこともなく、大きな音でプレイすることができます。
output (thr):Wahooのプリセットには、レゾナントフィルター(次のセクションを参照)の設定によっては、インプットシグナルがなくてもノイズが出力されることがあるものがあります。そのノイズを無くしたい場合、このthrパラメータを設定し、音が出なくなる値を見つけてください。
このパラメータは、インプットレベルが設定したしきい値(Threshold)に達しない場合はフィルターのカットオフ周波数を低域に移動することで、ノイズゲートのような動作をしています。しかしいわゆるノイズゲートエフェクトとは違っているため、急激にインプットレベルが変化した際にはフィルタのスウィープが移動していることが分かります。なお、この設定で動作するカットオフ周波数のの動きについては、Noise gate attackパラメータ(27ページのカスタムパラメータの項目を参照)にて設定できます。

次回は、本格的なフィルター作りに入って行きましょう!
お楽しみに!

究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!Level調整編!


圧巻の機能性、強力なサウンドを実現するSonuus Wahooプリセットの操作の次は、ついに音を調整していきましょう。まずは大切なレベルの調整です。

LevelパラメータはWahooのインプットとアウトプット、およびそれぞれのフィルタについての調整ができます。


Wahooのシグナルフローは以下のとおりです。


drive:Wahooは暖かな音色のアナログフィルターを搭載しています。
フィルターに入力される信号のレベルが高くなると、フィルターサウンドに歪みが加わり始め、倍音成分が強くなります。driveを下げればよりクリーンなサウンドとなりますが、下げすぎるとノイズが出る場合があります。
ノイズを低く、また暖かいサウンドのためにはある程度高く設定する必要があります。逆に高すぎると今度はファズのような音となるので、お手持ちの機材や環境に合わせて調整してください。
filt mix 1/2:このパラメータはフィルターミキサーを調整するものです。
Wahooの2つのフィルター、フィルター1とフィルター2のバランスを調整できます。
パラメータ値が0のときはフィルター1、100のときはフィルター2のみの出力となります。
dry/wet:このパラメータはWahooのインプットから入力される楽器の信号と、Wahooのエフェクトを通った音のバランスを調整するものです。
値が0(Dry)の時にはWahooの出力はバイパスされ、エフェクトはかかりません。100(Wet)の時にはWahooのフィルターエフェクトを通った音のみが出力されます。
お使いの楽器の特性をより強調したい場合に調整すると効果的です。例えばベースにおいて、エンヴェロープフィルターにドライシグナルをブレンドすると、音のアタックを残すことができます。
output (out):一般的に、アウトプットレベルはエフェクトバイパス時の音量と差がないように設定します。
アウトプットレベルをバイパス時よりも高くすると、シグナルがブーストされ、例えばチューブアンプをブーストしてオーバードライブを得たりすることが可能です。アウトプットレベルを高く設定すると、出力段で軽い飽和感のあるサウンドが得られます。この飽和感により、余計なクリッピングを気にしたり、プレイングが難しくなってしまうこともなく、大きな音でプレイすることができます。
output (thr):Wahooのプリセットには、レゾナントフィルター(次のセクションを参照)の設定によっては、インプットシグナルがなくてもノイズが出力されることがあるものがあります。そのノイズを無くしたい場合、このthrパラメータを設定し、音が出なくなる値を見つけてください。
このパラメータは、インプットレベルが設定したしきい値(Threshold)に達しない場合はフィルターのカットオフ周波数を低域に移動することで、ノイズゲートのような動作をしています。しかしいわゆるノイズゲートエフェクトとは違っているため、急激にインプットレベルが変化した際にはフィルタのスウィープが移動していることが分かります。なお、この設定で動作するカットオフ周波数のの動きについては、Noise gate attackパラメータ(27ページのカスタムパラメータの項目を参照)にて設定できます。

次回は、本格的なフィルター作りに入って行きましょう!
お楽しみに!

究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!プリセット制作編!


圧巻の機能性、強力なサウンドを実現するSonuus Wahoo基本操作の次は、プリセットの操作についてご案内します。基本操作編も合わせて御覧ください。

「ファクトリープリセットの選択」にあるとおり、▲・▼ボタンを使えばプリセットの選択ができます。
Wahooには、それとは別にフットスイッチとフットペダルを使ってプリセットを変更することもできます。
これはライブ等で、かがんで操作することなく足だけでプリセットを変更したい場合に便利です。

フットスイッチとフットペダルによるプリセット選択

フットスイッチを、LEDが点滅するまで押し続け、フットオペレーテッドプリセットセレクションモードへと入ります。
デフォルトでは2秒間の長押しに設定されていますが、カスタムパラメータで、長押しの時間を設定することも出来ます。
LEDが点滅している時、プリセットナンバーの高いプリセットを選択する場合、フットペダルを奥に踏み込みます。すると▲ボタンのLEDが点滅します。フットスイッチを押すことでプリセットナンバーが上がり、そのプリセットを選択できます。
プリセットナンバーを下げたい場合は、ペダルを手前に戻します。すると▼ボタンのLEDが点滅します。フットスイッチを押すことでプリセットナンバーが下がり、そのプリセットを選択できます。
プリセットは即座に切り替わり、プレイすることができますが、フットオペレーテッドプリセットセレクションモードのままだとエフェクトのON/OFF操作ができなくなります。
そのため、プリセットを選択したら、最初と同じようにフットスイッチを長押しして、フットオペレーテッドプリセットセレクションモードを終了させてください。

フットペダルがエフェクトON/OFFモード時のプリセット選択

フットペダルがエフェクトON/OFFモード(カスタムパラメータP.Enをo.Lo、またはo.hiにした場合。27ページを参照)の場合、また違った方法により、足でプリセットの選択ができます。
この場合、フットペダルでエフェクトのON/OFF切替を行い、フットスイッチでプリセットを選択します。
この時、▲・▼どちらかのLEDが点滅しており、フットスイッチを押した際に点滅している方向にプリセットが変わります。
フットスイッチを長押し(デフォルトでは2秒間)することで、プリセットの変わる方向を切り替えることができます。
※フットオペレーテッドプリセットセレクションモードでは、プリセットは1つずつしか変えることが出来ません。(▲・▼ボタンのように10ずつプリセットを飛ばすことができません。)そのため、実際にライブ等でお使いになる際は、ご使用になるプリセットを近い番号に保存しておくことをおすすめします。
また、フットオペレーテッドプリセットセレクションモード中も▲・▼ボタン自体は使うことができますので、必要であれば▲・▼ボタンを長押しして10ずつプリセットを飛ばすことも可能です。

プリセットを作る

ahooは、100種類までのユーザープリセットを保存できます。保存方法は以下の通りです。

ユーザープリセットの作成

まず、バックパネルのLOCKスイッチがアンロックポジションになっていることを確認します。お好みのプリセットを選択し、Level、Filter、Mode等で保存したい設定を作ります。各ノブの設定についてはこのマニュアルの後半で述べます。
プリセットを保存します。まずSaveボタンを押し、▲・▼ボタンで保存したいプリセットナンバー(P00〜P99)を選択します。選択したプリセットに古いプリセットが保存されている場合、プリセットナンバーとこれまで保存されているプリセット名が交互に点滅します。保存したいプリセットナンバーが決まったら、もう一度Saveボタンを押します。
そして、保存したプリセットに、3文字までのプリセット名を入力することができます。
3つのノブのどれかを動かすことで、A〜Z、0〜9の文字が選択できます。ノブをプッシュすれば次の文字を選択できます。最後に、もう1度Saveボタンを押すことで、プリセットの保存が完了します。保存処理の進行中はSaveボタンのLEDが点滅します。プリセットの保存を途中でキャンセルする場合は、最後のSaveボタンを押す前に、Saveボタンを2秒以上長押ししてください。

パラメータの選択と変更

Wahooは、Level、Filter、Modeの3つのノブのどれかを動かすか、またはFilterボタンをプッシュすると、自動的にプリセットエディットモードに入ります。(バックパネルのLOCKスイッチがアンロックポジションになっている場合。)
現在編集中のパラメータはLEDの点滅で確認でき、パラメータの値はディスプレイに表示されます。ノブをプッシュすることで、設定するパラメータを変更することができます。
例えば、LevelノブはDrive、Filt mix 1/2、Dry/Wet、Outputのパラメータを調整できます。設定するパラメータは、ノブの隣にあるラベルとLEDで確認できます。
設定が完了したら、その設定をプリセットに保存できます。
パラメータの中には、さらにサブパラメータを持つものがあります。その場合、▲・▼ボタンのLEDが点滅しますので、▲・▼ボタンで設定したいサブパラメータを選択できます。現在選択されているサブパラメータはディスプレイに表示されます。対応するノブを回せば、サブパラメータの設定を変更できます。
全てのフィルターパラメータは、Wahooの2つのフィルターそれぞれに独立して設定できます。パラメータを設定したいフィルタを切り替えるのはFilterボタンを使用します。
現在選択されているフィルターはLEDで表示されます。

このように、Wahooは様々な方法でプリセットの保存ができます。
驚異の機能性を持つSonuus Wahoo。今なら即納可能です!

究極のフィルターペダルとは?Sonuus Wahooの可能性!基本操作編


圧巻の機能性、強力なサウンドを実現するSonuus Wahoo。その基本操作を、今回はご案内したいと思います。

  • 各部の名称


エディットのキャンセル方法
Wahoo本体の3つのノブをプッシュするか、またはFilterボタンを押すと、Wahooはプリセットセレクトモードからプリセットエディットモードへと移行します。
このモードでは▲・▼ボタンは効かなくなります。
Saveボタンを押せば、現在編集したプリセットを保存できますが、Saveボタンを2秒以上長押しすることで全ての編集をキャンセルし、プリセットセレクトモードに戻ることができます。

  • Wahooの接続

Wahooを接続する際、最もシンプルな方法は、ギターからWahooのINにケーブルを接続し、OUTからアンプに接続することです。
他のエフェクトと同時に使う場合、エフェクトの接続順に決まりはなく、お手持ちのエフェクターや創造力で様々な音を作っていただけます。
その上で、一般的には、リバーブやディレイなどの残響系エフェクトはWahooより後に設置することが多いです。
歪みを使う場合は、Wahooの前と後、どちらに接続するかで全く違った音を作ることができます。
特にハイゲインペダルはより大きく違います。歪みをWahooの前に設置した場合、歪みによって豊かになった倍音成分により、Wahooは高周波域を強く変化させることができます。これはWahooがノイズをブーストしない設計となっていることも強みとなります。
また、アンプのエフェクトループにWahooを接続することもできます。アンプにエフェクトループがある場合、一般的にアンプのSEND端子からWahooのINに接続し、OUTからアンプのRETURN端子に接続します。アンプ側の設定によりますが、エフェクトループ内の信号が小さすぎると、ノイズが出る場合があります。その場合、アンプ側にスイッチがあればエフェクトループを+4dBの設定にすることで改善されます。

  • Wahooの電源

Wahooは、電池、または9VDCパワーサプライ、USBから電源を供給することができます。
以下からどれか1つの方法をご使用ください。
・本体裏面の電池ボックスに単3電池4本を入れてください。アルカリ電池もご使用いただけますが、充電可能なNiMHバッテリーのご使用を推奨します。電池の極性に注意してください。
・9VDCパワーサプライを本体のバックパネルにあるDC端子に差し込んでください。ご使用いただけるDCパワーサプライは、500mA以上の電流容量を持つ、2.1mmバレルタイプのパワーサプライです。
センターマイナス、センタープラスどちらのアダプタもご使用いただけます。
(One Control EPA-2000のご使用を推奨します。)
・USBケーブルでコンピュータと接続してください。USBを介して電源が供給されます。もし、USBハブをお使いの場合、パワードタイプのハブでないと正常に電源が供給されない場合があります。
※ご注意:同時に全て、または複数の電源供給方法を行っても問題はありません。その場合DCパワーサプライが優先され、次にUSB、電池の順となります。USBと電池だけを接続した場合はUSBから電源が供給され、パワーサプライが接続されていれば常にパワーサプライから電源が供給されます。

ヒント:ステージでWahooをご使用の場合、DCパワーサプライと電池の両方をご使用になることを推奨します。パワーサプライケーブルが何らかの原因で外れても、電池から電源が供給されます。

Wahooは、USBまたはDCパワーサプライが接続されるとONになります。電池駆動の場合は、IN端子にプラグが接続されるとONになります。電池が入っている場合、電池寿命を延ばすためにもご使用にならない時にはINからプラグを外しておいてください。

  • エフェクトのON/OFF

フットスイッチLEDは、Wahooエフェクトの状態を表示します。消灯していればバイパス状態となり、エフェクトはかかりません。このとき、IN端子は直接OUT端子と繋がっており、ギターやベース等楽器からの信号に影響しません。一般的にトゥルーバイパスと呼ばれる状態になります。
LEDが点灯しているときは、エフェクトがONとなり、アウトプットからフィルターを通したエフェクトが出力されます。エフェクトは、フットスイッチを押すことでON/OFFが可能です。また、フットペダルを一番奥にすることでもエフェクトをONにすることも可能です。
この設定はカスタムセッティングで無効にすることもできます。LEDが点滅している場合、Wahooはフットオペレーテッドプリセットセレクションモードとなっています。

LEDの状態
消灯:エフェクトはバイパス状態(Wahooは音に影響しません。)
点灯:エフェクトがアクティブとなり、Wahooの効果が出力されます。
点滅:フットオペレーテッドプリセットセレクションモードです。このモードではエフェクトのON/OFF切替はできず、ON/OFFは直前の状態のままとなります。

  • ファクトリープリセットの選択

Wahooには100種類のファクトリープリセットが収録されています。そこには、トラディショナルなワウからSonuusならではのピッチトラッキングフィルターなど、様々なサウンドを選択できます。
また、Wahooにはプリセットセレクトモードとプリセットエディットモードがあります。
デフォルトではプリセットセレクトモードとなっており、ディスプレイにF00〜F99(ファクトリープリセット)、またはP00〜P99(ユーザープリセット)が表示されています。
ディスプレイが他の表示をしている場合、プリセットエディットモードとなっています。

プリセットセレクトモードに入るには
ディスプレイがファクトリー、またはユーザープリセット(F00〜F99、P00〜P99)を示していない場合、Whooはプリセットエディットモードになっています。その場合、Saveボタンを2秒以上長押しすることでプリセットセレクトモードになります。(プリセットエディットモード中の操作は保存されません。)
また、バックパネルのLOCKスイッチをロックポジションとすることで、常時プリセットセレクションモードに固定されます。

Wahooは、プリセットセレクトモード時に▲・▼ボタンを押すことでプリセットを選択できます。
1度ボタンを押せば1つずつ、長押しすることで10ずつプリセットの番号を移動することができます。

ヒント:Wahooのファクトリープリセットに於いて、エンヴェロープ系エフェクトは標準的な出力レベルに調整されています。お使いの楽器の出力によって、エンヴェロープが反応しすぎたり、しなかったりする場合があります。そのときはSEnパラメータを調整してください。

Wahooは今、すぐに使える状態です。いろいろなプリセットを選択し、様々な音を使って試してみてください。
ファクトリープリセットでは、F00〜F19まではフットペダルでコントロールするエフェクト、F20〜F39はエンヴェロープ、つまりアタックに反応するエフェクト、F40〜F59はLFOを使ったオートフィルターエフェクトが収録されています。オートエフェクトは、フットペダルでテンポ等を変えることもできます。
プレイ中、スイッチやボタンに触れてしまってプリセットや設定が変更してしまわないようにするためには、バックパネルのLOCKスイッチをロックポジションにすることでパラメータの設定をロックできます。
こうすることで、プリセットを変えるだけでいろいろな音を試すことができます。

  • LOCKスイッチ

WahooのバックパネルにLOCKとラベルが書かれたスイッチがあります。このスイッチをロックポジション(南京錠が閉じたポジション)にすることで、Wahooは常にプリセットセレクトモードとなり、プリセットの選択以外のパラメータ設定はできなくなります。また、ロックモードに設定した際には、ディスプレイにLoCと表示されます。
LOCKスイッチがアンロックポジション(南京錠が開いたポジション)とすることで、様々なパラメータ設定を調整したり、新しいプリセットを保存することができます。

今回は、Sonuus Wahooの基本操作をお見せしてみました。
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